NEVER GONNA DANCE


2005年2月5日〜2005年3月1日 

東京国際フォーラムCホール・大阪厚生年金会館芸能ホール


行ってきました、ネバゴナダンス!取りあえず東京2公演・大阪3公演観劇予定>さすがにこれ以上増やせない…。まずは1幕レポのみにて。ちなみに下の人物紹介いい加減です。
劇中は1幕70分・休憩20分・2幕60分でした。


配役設定
ラッキー・ガーネット 坂本昌行 元ボードヴィルの花形ダンサー。
ペニー・キャロット 紺野まひる 夢を持ってNYに出てきたダンサー。今はダンス教室の講師。
スパッド 渋谷すばる ラッキーのコンテストのライバルダンサー。
リカルド・ロメーロ 赤坂泰彦 ペニーの恋人で有名なダンサー?
メイベル・プリット 大浦みずき ペニーの同僚で姉のような存在。
モーガンサル 三田村邦彦 元株のブローカーの浮浪者。ラッキーの相棒。
ベルマ 藤林美沙 スパッドのダンスパートナーで恋人。
マーガレット 秋山エリサ ラッキーの婚約者。



第一幕


第一幕 ボードヴィルの舞台

幕が開くと、坂本氏が演じるラッキー、華麗にタップダンスを披露。いかにもアメリカンな星条旗の衣装に包まれた踊り子達がバックについてます。10年前からやってましたと言われても納得してしまいそうな軽快なそれに、雑誌とかで「タップが踊れなくて苦労した」とか「タップ初挑戦」って言ってた部分は全く感じ取れません。あんまし物事完璧にこなしすぎるのも、
なんや、普通に元々出来たんやと思われがちでなんか損してるような…ま、普通にすごいんですけどね。舞台の最後に、「残念ですが、これが僕の最後の舞台です」と挨拶するラッキー。そんなん急に言われましても…、ほんまのファンなら暴動起こすで?言ってしまえばツアーの最後に、これが僕達の卒業コンになります(苦い思い出が…)とか、解散コンになりますって言うようなもんやん。そら無茶な話です。


第二幕 舞台裏

幕が閉じた後、舞台裏ではラッキーの爆弾発言に大騒ぎ。ラッキー&ガールズというので一緒にやってきてた踊り子達は止めようとするけれど、ラッキーは目の前の結婚式の事で頭一杯。アメリカ中を飛び回る根無し草のような生活は卒業して、マイホームを建て、幸せな家庭を築きたいらしい。安定志向なのは宜しいことですが、アナタ結婚前に無職に…??「一時間半後には教会で式を挙げて、次に会う時には新婚さ!」と捌けるラッキーに、踊り子二人はメシのタネに逃げられたと激怒。残りの一人の踊り子はワルっそうに笑って、「当分花嫁は待ちぼうけね」といつの間にやら時計を一時間半進めていたそうで。しかし進めるようなワザとらしい小芝居はなかったのだが、いつイジったんだ!?結構ラッキーの発言は急だった筈だが…。そして後1時間半もあるってラッキーは言ってましたが、細工されなくても、劇場から教会まで移動時間で十分遅刻なんでは?とツッコミどころ満載のまま、舞台は暗転。


第三幕 教会

教会に逸る気持ちを抑えつつ現れたラッキーの前に、ちょうど教会から飛び出していこうとしている花嫁とその父親が現れます。抱きしめようとするラッキーに、花嫁マーガレットは怒りの一発をお見舞い。そこでラッキーは自分が大遅刻をかました事実に気づきます。でもポジティブに、今こうやって僕はきたんだから、今から式を挙げれば良いといい、もう招待客が帰ってしまったと更に怒られます>当たり前だ。初回観劇の時には気づかなかったのですが(席3階だったもんで…)花嫁マーガレットはアキヤマ(@MA)妹!家族全部が同じ顔という噂は寸分違わず、本当に秋山がウェディングドレス着て、坂本の前に立ってるんです(爆)!
お陰で2回目観劇の時には笑いを堪えるのに必死>失礼。別に妹エリサは、ちゃんと女の子でかわいくて綺麗でごつくもないのですが、でも秋山と同じ顔というだけで出オチの勢い…。少なからずMAとは縁の深い坂本氏は、一体どんな気分で彼女を口説く芝居をしてるのか?吹き出さない坂本氏の姿にプロ魂を見せつけられます>そこで感心。ラッキーの不祥事に、漸く父親は大体結婚後、どうやってマーガレットを養うつもりだ?ともっと早くに確認しとくべき経済力調査を、今頃実施。娘の幸せを願うなら、そこは結婚前に突っ込むべきトコだったのでは?マーガレットは前にも結婚を破棄された事があり、その男はショービジネスの世界に走ってしまったという理由から、ダンス以外の手段でマーガレットを養うのに必要なお金(1年に2万5千ドル…お嬢育ちで金がかかるらしい)を稼ぐ約束に。今からNYへラッキーコイン(ゲン担ぎの25セントコイン。お守りらしい)だけを元手に行って、一月以内に2万5千ドルを稼いでくると、約束を簡単に交わすラッキー。あんましにも軽いノリで賭をするラッキーに恋するオトメ(でも顔はアキヤマ)はうっとりしてますが、普通に激しく結婚後の生活が不安だと思うぞ。賭で人生決められては堪りまへんがな。


第四幕 グランド・セントラル・ステーション

コイン一枚を持ってNYへやってきたラッキー。駅につくと、そこは大勢の人で溢れてます。新聞売りにコーヒー売り、靴磨き等々、色んな職種の人が行き交いしてて、その中を若い女の人達が通り過ぎたり。電車の中でポーカーにて、46ドルを手に入れたラッキーは、約束通りダンス以外で幸先よく稼げた事に上機嫌。しかし新聞を揃える音や、ベルの音のリズムに誘われ、体は本能的に踊ろうとしてまう。ここではカウントのずれたタップダンスを含めたプチショータイム。通りすがりの女性達のヒールの刻むタップにつられて、追いかけるように刻まれる軽快なリズム。ダンスが素晴らしい、踊ってくれと淑女達に誘惑され、口では否定しながらも、身体は正直に踊り出すラッキー。…誘惑に弱そう。しかしこの辺、普通にすんばらしいダンスで、坂本氏がアイドルグループに所属している事実の方が、非現実めいてすら感じられます。身長あるし、舞台映えが半端でない!そしてダンスを踊っちゃいけないけど、身体が踊りたがってる葛藤のプチショータイムの後、この舞台のヒロイン、ペニーがメイベル女史と登場。彼女は夢を持ってNYに出てきたけれど、そんなチャンスを探しながらも、現実的には生活していく為の仕事に向かってる途中。遅刻しないギリギリの時間みたいで、メイベルに急かされながらもまだのんびりコーヒーを買ってたりして呑気なのか大物なのか…メイベルに置いていかれ、コーヒーを手に慌てて捌けるペニー。そしてラッキーは楽しく踊ってる間に、うっかり幸運のお守りでもあるラッキーコインを失くしてしまいます。通りすがりの浮浪者に(普通聞かないやろ)尋ねると「自分が拾ったけどコーヒーを買うのに使ってしまった」と言われます。そして更にその先でお釣りとしてペニーの元へとコインが渡ったことを聞き出したラッキーは、その後を追っかけます。


第五幕 スウィングタイム・ダンススタジオ

ダンススタジオには新規の入会希望者が来てるのですが、肝心の先生役を務めるペニーは遅刻していて、経営者はめっちゃ怒ってます。コーヒーを手に現れたペニー、新規入会の客に見本でダンスを披露しかけた所、ペニーを追って彼女の勤めるダンススタジオまで追ってきたラッキー登場。なんだか展開的に入会希望者を間違われ、ペニーとダンスを踊る事に。最初は異様にへっぴり腰(ワザとの設定?)で踊っていたものの、そのせいでペニーが首になりそうになったラッキーは、慌ててまじめに踊ります。本気で踊ればそれでメシを食ってたプロのダンサー、素晴らしいダンスを披露する事に。経営者の機嫌が治りかけた所に、情報を提供し、ラッキーから有り金をボッタくったものの心配になって追ってきた、人の良い浮浪者モーガンサルが登場。ラッキーとモーガンが知り合い、モーガンがペニーを(一方的に)知ってる=全員グルと早合点した経営者は、ペニーをやっぱりクビにしようとするのですが、実は客を装って、お忍びで新人発掘に来ていたラジオの有名DJ、ボウズ少佐(変な名前…)から制止の声が掛かり、ラッキーとペニーは2人でラジオ番組主催のアマチュアのダンスコンテストに出場することに>なんか一杯ツッコミたい。その賞金が5万ドル、二人で分けるとちょうど2万5千ドルと、目標額ピッタリの出来すぎな設定はミュージカルだから致し方ない…つーか分かり易い。なんかダンスコンテストに出る事になったりすっかりややこしい事態になった、とラッキーは、苦労して取り返したラッキーコインを「これ以上ややこしくならないように」とモーガンサルに預けます。なんでもそのコイン持ってると思わぬ事が起こるんだそうです。そして突然の降って湧いたチャンスを、ペニーの雇い主が彼女の恋人であるリカルドに報告しろとせっつくと、その名前を聞いたボウズ少佐は是非彼に会いたいと言い出します。多分有名人な設定?ちょっと誇らしげなペニーが可愛い感じ。


第六幕 エル・リオ・ラティーノ

そしてリカルドの店へ訪れた一行。陽気なラテン系がはまり役の赤坂氏、暫く見ない間に随分恰幅も良い感じに…(余計なお世話)。リカルドはペニーの恋人な訳でなく、一方的にプロポーズをし続けているが、全く受け入れて貰えていない関係。一応食事とかデートはしてるみたいですが…。ペニーの前では友好的な態度をみせるリカルド。ボウズ少佐が用意してくれたダンスコンテスト用のドレスを試着する為、ペニーが席を外すと、途端にラッキーへの敵意をむき出しにするリカルド。手にしたハンカチでラッキーを叩く光景が妙に可愛くて笑えます>このシーン好き
そしてリカルドには専属のコーラス隊がついていて、ボーイズと呼ばれてます。この三人組は色んな所で登場、常にリカルドを盛り上げる為に頑張ってます。別にキレのあるダンスをする訳でもなく、お手フリをしてくれる訳でもないのですが(コンサートと混同)ちっちゃい(といってもすばる程ではない)真ん中の子が可愛くて好み。全員オールバックなのがちょっと勿体ない…。そしてペニーとラッキー以外にもう一組このコンテストに出るコンビがいると言う話(漸く!)になり、ボウズ少佐が彼らの練習を見に行くからとリカルドの店を後にします。勿論ライバルが気になる2人(私も気になるわい)、その後を尾行して、偵察を試みます。


第七幕 ブリルビルのリハーサルルーム

場所は変わって、どこかの劇場のリハーサル室?客はいない感じだから本当にボウズ少佐に見せるためだけに踊る様子。黒人(役)のスレンダーな女性ダンサーがカーテンから現れ、後ろからはその彼女の長い足の間から飛び込んでくると言うか、滑り込んでくる小さな姿。…
渋谷さん、私はこれを見に遠征したんで間違ってませんか?こんな所まで私は野球ロケ(@ほんじゃに)の成果を見に来たわけではありませんよね?ダンスちゅーか只のヘッドスライディング…。野性的と言えば聞こえは良いが、ちっこいし黒いので本当に動物ちっくです(眩暈)。衣装はメディアで何度か露出&チェック済みのうっすい、ピンクの光沢シャツに黒パンツ。シャツがズボンにインなので貧相…もとい、細すぎる腰が強調されてちょっぴり悲しい位。坂本兄さんの必死の努力で、サマスペみたいに頬の肉は削げてませんでしたが、太らせる事は至難の業だったようで…そして女性と踊るには、渋谷さん、身長と体重と体格が根本的に足りません。ドレッドヘアに黒塗りの顔は覚悟していた衝撃もなく、まぁ普通に男前やね(笑)と思ってしまう程度には甘いファン(役立たず)なのですが、如何せん相手役の女の人がごっつ身長高くて上手すぎるんで、見劣り感は否めないかと。ワイルドで野性味溢れる情熱的なダンスが売りのこの2人、渋谷さん無理して張り付いたような笑顔も見せて、がんばって腰も振ってるんですが、身長の関係で相手役の女の人(ベルマ)が屈んだり、回るのに苦労したりしてるのを見ると、「正直すまんかった!」(@サマスト)と謝ってしまいたくなります。身長ってハンデだよなー。渋谷さんめっちゃ一生懸命頑張ってるのだけど…。踊り終わった後に「スパッドとベルマ」と紹介され、ペニーとラッキーが盗み見してるのもあっさりバレ(格好悪!)、互いにライバルと紹介され、スパッドはラッキーと握手。握手でガン見になるのは勿論手の甲!落書きだらけだったすばるの手の甲が綺麗!こんな綺麗なあなたの手の甲を見るのは一体何年ぶりなのか(遠い目)!最近落書き修正中だから全然見せてくれなかったしさー(T_T)手にも勿論、黒目のドーラン塗ってるけど、双眼鏡で見た位では分からない位綺麗!感動!そしてラッキー達の踊りも見るか?と尋ねられたスパッドは「遠慮しときます。うぬぼれちゃうといけないから」とか、劇中の台詞だから言えるそんな言葉!でも素敵ベルマの腰を抱いて立つ姿は立派にエスコートするオトコ!!踊ってる時の100倍増しくらい格好いいそしてなんでだかその場で出場選手(っても2組)へのインタビューも行われ、ベルマとスパッドは兄妹と紹介されます。「お二人のことを詳しく教えて下さい」って質問には。一瞬口ごもるベルマを庇うように肩を抱き、「田舎育ちでダンスを正式に習ったことはない、畑に囲まれて(?とかなんとか)自然に覚えました」と答えるスパッド。お父さんが牧師でお母さんが医者??とかなんとか。もし優勝できた暁には賞金は故郷に送り、そうしたらお父さんは教会を建て直せるし、お母さんは診療所を作れるとかそんな美談を上げ連ねてました>嘘くさー。これはいい話だとボウズ少佐は満足げ。勿論ラッキーとペニーも尋ねられ、ペニーは正直に踊りたいから踊るそういう血筋だとか、賞金は貯金しますなんてちゃっかりした一面も。しかし突っ込まれると後ろ暗い事だらけのラッキーは「いろいろやって仕事をしてました」とか「6人組の聖歌隊のリーダーをやったり」(客席笑)とまともに応えず誤魔化して、ペニーの不快を買います。


第八幕 オートマット

セルフサービスのカフェにて、モーガンサルとメイベルは、待ち合わせ。浮浪者の格好からスーツ姿に変わるとやはり三田村邦彦いい男です(笑)ラッキーからもらった46ドルで身なりを整えたモーガンサルに驚きつつも、付き合うつもりはないと素っ気ないメイベル。モーガンサルは以前からセントラルパークで彼女を見かけて、それ以来ずっと恋していたと切々と訴え、メイベルはちょっと心が動かされます。そして恋を語るのはやはりミュージカル!歌にダンスにヅカ出身の大浦さん&三田村コンビは大変レベルが高い!素晴らしい!普通に見ていて圧巻。本物は違うなぁ。歌いながらメイベルをくどくモーガンサルは、満更でもない様子のメイベルにもう一押しとばかりに、真珠のネックレスを買ってあげると言い出し、ラッキーから預かったコインを元手に一山当てに行く事に。…25セントコインでどうこうなるって設定がご都合主義(笑)


第九幕 五番街〜ヴァン・ダ・ダンダー・センター屋上

ライバル達の踊りのレベルの高さに落ち着かないペニー。呑気なラッキーの態度と、素性もロクに知らない事実を気にしてる様子。詰め寄ろうとすると、二人はたまたまコンテストが行われる会場が出来る、建設中のビル前を通りかかります。工事現場の兄ちゃん達に話し掛け、特別にその会場となる所まで入らせて貰うことに。工事用のエレベーターで一気に屋上まであがるのですが、エレベーターがあって、土曜日オープンなんて言う位だからほんまに日にちないでしょうに、夜景の綺麗その屋上はまだ床もまともに出来ていない様子。幾ら突貫言っても、内装工事が普通に間に合わないかと思われます。床もなく、足場だらけの不安定なフロアで、柱を命綱に抱きつきあったり、色々話す二人。いわゆる吊り橋効果ってヤツですかい?不安定な板場のようなフロアを飛んだり跳ねたり(語弊有り)しながらでもちゃんとムードたっぷりのダンスを見せるお二方。本当に流れるような綺麗なダンスですが静かすぎて…多少眠気に襲われる事もあったり…>あかんやん。まぁ、まともに床があってももたつく若人達とは違います(笑)リカルドとディナーに行く約束していたのを忘れていたというペニー、彼女を閉じこめるようなラッキーの腕の中、二人の距離は急速に近づきます。ええ雰囲気になりかけたところに、モーガンサルが千鳥足で(笑)乱入。ラッキーコインで賭け事をしたら大当たりし、うっかり2万5千ドルを稼いでしまったと。NYに来た時とは、すでに気持ちが変わってきているラッキーは慌てます。2万5千ドル稼ぐと、約束通りマーガレットの元に帰って結婚しなければって頭があるのでしょう。だから「絶対損しそうな株にそのお金を注ぎ込め」と頼みます。モーガンサルはラッキーの意図が分からないままも、それを承諾して、メイベルと一緒にその場を立ち去ります。高層ビルの屋上で、ラッキーとペニーはもう暫し、マンハッタンの夜景を二人で楽しむところで1幕は終わり。

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